遭難

また、遭難事故がおきてしまいました。

Tシャツ、雨がっぱの軽装も 白馬岳で6人遭難死
テレビ朝日系(ANN) 5月5日(土)18時30分配信
 北アルプスで合わせて8人が死亡した遭難事故のうち、6人はTシャツに雨がっぱという軽装で、死因は低体温症とみられています。これまでに白馬岳で6人、爺ヶ岳涸沢岳でそれぞれ1人が死亡しました。北アルプスは、4日午後から東日本に大雨をもたらしたのと同じ低気圧によって雲に覆われ、身動きが取れないほどの吹雪だったということです。

 標高3000メートル近い白馬岳周辺は4日午後から吹雪となり、冬山の装備が必要な天候でした。白馬岳で死亡した6人は、北九州市から訪れた63歳から78歳の男性とみられ、Tシャツの上に夏用の雨がっぱを着ただけの軽装備だったことが分かりました。6人が宿泊を予定していた宿を訪れないことから長野県警などが5日朝から捜索を行っていたところ、午前8時ごろ、斜面に倒れている男性6人を別の登山者が発見しました。ヘリコプターで収容されましたが、まもなく全員の死亡が確認されました。現在、警察が身元の確認を進めています。このほか、4日に単独で北アルプス爺ヶ岳に入山した大阪市の女性(62)が、「吹雪で身動きが取れない」と山小屋に連絡してきた後、行方が分からなくなりました。5日朝になってヘリコプターで救助されましたが、死亡が確認されました。

下に2012年5月4日9時の時点における3,000m上空の高層天気図をはりつけました。
赤い線は気温0度、青い点が降水の可能性が高い領域を表しています。
北アルプス付近は4日の日中にかけて「0度+降水あり」の状況だったと推測できます。また、寒気(0度で囲まれた領域)の背後では強い風が吹いているようなので(隠岐島の黒い三角旗)、寒気の通過時には吹雪であったでしょう。

低体温症の様子は、以下の本で知ることが出来ます。
高山に登るのであれば読むべき本であると思います。

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