西別岳に高山植物が多い理由を考えてみた

西別岳で多く見かけた花は、チシマフウロミヤマオダマキ


共に、高山の礫地・崩壊地や周辺の草地に生える多年草
標高が800m足らずにもかかわらず、高山植物が多く見られる理由をちょっと考えてみた。


登山道を歩いていて、違和感を持った景色がありました。

笹は本来乾いたところを好む植物ですが、木には苔が大発生。
地面は乾燥、空気は湿潤・・・。





















西別岳は、摩周湖の南にあります。
摩周湖と言えば、霧です。
恐らく、摩周湖で発生した霧が北風にのって西別岳に流れ込み、実際の標高よりも冷涼な環境を作り出す。
また、本来ならば笹が発達しそうな土地ではあるが、霧により一定量の水分が供給されることで、豊かな高山植物が見られるのだと思います。














そんな絶妙なバランスの中で、長い年月をかけて育まれた生態系が、外来植物に脅かされています。その外来植物とは・・・。

タンポポです。
タンポポの繁殖力は、高山植物の比ではありません(あの綿毛の威力は驚異的です)。

いろいろ考えさせられる山行でした。