登ってきました(その2)

山頂から北日高

■行程(8/13)

  • 4:55 八の沢出会い
  • 6:40 1000m三股
  • 8:15 八の沢カール
  • 9:55 カムイエクウチ山頂
  • 13:40 1000m三股
  • 16:15 八の沢出会い

■回想(8/13)
 青空はいいのだけれども、午後からの日差しが・・・と贅沢な心配をしつつ出発。八の沢出会いからもしばらく巻き道を辿ります。途中、カールと目指すべき頂が見えてきます。「これなら行けるかも」と思いつつ足を進めます。
 平らな岩の上を水が流れる「ツルツル休憩箇所」は、十勝らしい三角の形が山が目の前にそびえるいい展望台です。また、本流に流れ込む沢筋に雪が残っていて、水が流れるため氷のトンネルみたいになっているその空洞部分から冷たい冷気が吹き付けてくる「デフリクーラー」。カールに至る行程も、巻き道の割合が多かった印象があります。もちろん、ずっと沢を攻めることはできますが・・・。
 カール間近で沢は無くなります。ここで、最後の水を汲もうとペットボトルのふたを開け、流れに手を差し伸べたその時、ふたが手の間から滑り落ち、流されていくではありませんか。「ガビーン」。しかし、ここで怯んではいけません。コンビニ袋を口の部分に巻きつけて何とか復活。岩の間から流れ出る八の沢を背に斜面を登りきるとカールに到着です。
 カールは思っていたより大きく、演奏会とかするとかなりダイナミックに響きそうな感じです。左手には端正な形をしたピラミド峰がそびえています。道を進むとテン場があって、その一角にここ八の沢カールでヒグマに襲われ命を無くした方の慰霊碑が建っていました。
 カムエクの頂はカール右手にあるのですが、尾根への取り付きのためカール左に進みます。ここからは沢靴から登山靴に履き替える予定でしたが、意外と沢靴の歩き心地が良かったので、靴を置いて(荷物軽減のため)出発です。尾根への取り付きまでは、普通の登山道です。照りつける日差しと暑さに負けず尾根を目指します。
 尾根にたどり着きました。まず、日高山脈の南側が見えます。「1839峰」とか。北側は手前の山が遮って見ることはできません。尾根は、ハイマツとか岩とか、ここも普通の登山道です。ただ、先は長い。ヒーコラいいながら、やっとのことで頂上到着です。いつものことながら、「よくもここまできたもんだ」との感慨を抱きながら、荷物をおいて一休み。
 頂からは、十勝山脈丸見えです。カールを抱く幌尻岳とか何とかサップ山とか、ずーっと山が連なっています。西に目を向ければ、登ってきた八の沢が遥か下に細く線のようにみえます。さらに先には、薄白く太平洋が見えます。ホント「よくもここまできたもんだ」です。しばしの写真撮影、食糧補給、休憩の後、下山を開始しました。
 種類は少ないながらも、カールまでは花の写真をとりつつ下っていきます。この時間あたりから暑さと日差しが体力を奪ってゆきます。通常、下りのほうがかかる時間は短いのですが、そういうわけにも行きません。ペースがなかなか上がりません。開き直って、登りでは巻き道を使ってパスした「ちょっとした滝コース」で全身水まみれ。くたくたになってようやく、八の沢出会いまで戻ってきました。体拭いて、御飯食べて、お休みなさい。