山小屋妄想(3)瑞牆山 富士見平小屋

富士見平小屋は奇岩で有名な瑞牆山に至る登山道の途中にあります。

登山口の瑞牆山荘から30分程度で尾根に出る(1,722m)のですが(上記地図で❌の所)、そこからみた瑞牆山は絶景!!

さらにその絶景ポイントから20分程度で富士見平小屋(1,810m)に到着します。

そんな場所に立つ富士見平小屋、なぜ、そこにある?

まず、平らなところかチェック。(小屋の名が体を表しているけどね)

瑞牆山に至る登山道上で小屋を建てるとすると、黄色・黄緑の幅の広い=傾斜が緩やかな場所に目をつけるかなぁ。まぁ、妥当な場所にあるでしょう。
小屋の場所をトップになだらかなテント場が広がっています。

次に、水。
小屋のすぐ近くに「富士見平湧水」なるものが湧いており。水には困りません。

湧水は岩の間から流れ出しているようで、付近はものすごくヒタヒタになっています😥

なぜ、ここに湧水なんだろうと思い、地質図を重ねてみるとアラびっくり!!
異なる地質の境目に位置するではありませんか。

黄色は、中生代の後期白亜紀(チューロニアン期〜マーストリヒチアン期)に、海の底で作られた層(砂岩)が、はぎ取られてできた地質らしい。
薄ピンク色は、新生代の新第三紀の中新世(後期ランギアン期〜前期サーラバリアン期)にできた、花崗岩でできた地質らしい。瑞牆山の岩峰とか金峰山の五丈岩とか。
黄色の地質の方が、薄ピンク色の地質より古いようです(黄色=9,390万~6,600万年前、ピンク色=1,597万年~1,162万年前)。

水を通しやすい砂岩質の地質が、水を通しにくい花崗岩の地質に乗っかているから、境目で水が出るということだろうか。。。(詳しい人、合っているか教えて!!)

さらに驚くべきことに、視点を東に移すと大日小屋、大弛小屋があり、そこも期せずして、黄色と薄ピンク色の境目に位置しています😵
が、残念ながら大日小屋の水場は沢水、大弛小屋の水場は、小屋の東の国師ヶ岳の伏流水を利用しているようです。